秋肥原料調達に努力
ウクライナ侵攻踏まえ「不安定」の可能性
衆院農水委で農水省
衆院農林水産委員会は17日、輸入に依存する肥料原料の安定調達を巡り議論した。農水省は中国からの輸入停滞やロシアによるウクライナ侵攻を踏まえ、秋以降の肥料の原料調達が「不安定になる」可能性を指摘。代替国からの輸入拡大や、堆肥など国内資源の利用拡大などで、「肥料供給の安定化に努める」とした。自民党の若林健太氏への答弁。
価格高騰に懸念の声
肥料原料、輸入に依存
食料安全保障の観点から、肥料原料の安定調達の議論が国会でも熱を帯びている。日本が輸入するリン酸アンモニウム(リン安)の9割が中国産だが、同国は供給を国内優先にシフト。塩化カリウムの輸入先はロシアとベラルーシで4分の1を占め、ウクライナ情勢の影響も懸念される。食料安保を進める自民党では、秋肥価格への影響を懸念する声も強まっている。
落札 年間枠の2割
14年度に次ぐ低水準
21年度輸入米SBS
2021年度の輸入米の売買同時契約(SBS)入札の累計落札量は2万1386㌧で、年間枠10万㌧の2割にとどまった。過去10年間では14年に次ぐ低水準だ。国際穀物価格の高騰や円安の進行などで輸入米の価格が上昇し、国産米と比べた価格メリットが低下。大手米卸は「国産価格は上がる兆しがなく、来年度も輸入米の落札量は少なさそうだ」とみる。
国際価格高、円安で
日本は国際約束に基づき年間77万㌧をミニマムアクセス(最低輸入機会=MA)米として輸入し、このうち主食用は最大10万㌧をSBS方式で入札している。
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