豚肉も牛肉も 関税率低下
乳製品や小麦 輸入枠拡大
TPPなど貿易協定 新年度
環太平洋連携協定(TPP)や日米貿易協定、欧州連合(EU)との経済連携協定(EPU)などの貿易協定が1日、新年度に入った。食肉は関税率が一段と下がり、乳製品や小麦は輸入枠が拡大。現地価格や輸送費はの高騰、ウクライナ情勢の悪化などで輸入農畜産物を巡る情勢は不透明感が強いものの、関税が大きく下がる品目もあり、動向には注視が必要だ。
日本農業に問題視続く
障壁報告書 USTR「なお高関税」
米通商代表部(USTR)は3月31日、2022年度版の外国貿易障壁報告書を公表した。日本の農業分野について、日米貿易協定の発効後も、米や乳製品など一部品目に高関税が維持されていると指摘。日本政府による輸入米の売買同時契約(SBS)の運用の在り方も問題視した他、乳製品の在庫削減に向けた支援策も注視する姿勢を示した。
MA米削減「極めて困難」
農相 対米牛肉輸出は注視
金子原二郎農相は1日の閣議後会見で、ミニマムアクセス(最低輸入機会=MA)の米の輸入量の見直しは「極めて困難だ」との認識を示した。MA米の輸入は多国間の貿易交渉に基づく国際約束だとして、国内需要の減少を理由に輸入量を減らすといった対応は「日本が信用されなくなる」と述べた。
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